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SOAベースの金融IT基盤を構築
ESBとアルゴリズム・トレーディングの魅力
執行役員 |
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ソニック ソフトウェア 金融機関ではIT 基盤統合へのニーズが高まっている。既存のIT 投資を生かしながら統合を行うには、SOAに基づいた再構築が最適だ。ソニックソフトウェアはその発想に基づき、SOA構築の本命と期待されるESBをいち早く製品化した。また、注目が高まる投資戦略で高度なアルゴリズム・トレーディングを実現するシステムも提供する。同社の執行役員、久保田弘氏がこれらを解説した。 |
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昨今、金融機関のIT 基盤整備の必要性が盛んに言われるようになっています。それらの中でも注目を集めているのがSOA(Service-Oriented
Architecture:サービス指向アーキテクチャ)という考え方です。これはアプリケーションを「サービス」という単位でモジュール化し、再利用/連携/変更などを容易にするシステム統合基盤の設計手法です。
当社でもこの考え方に基づき、SOA ベースのIT 統合基盤として「Sonic ESB(Enterprise Service Bus)」を既に多くの金融機関に導入しています。
Sonic ESB を用いたIT基盤構築が俊敏な経営の必要条件となる
IT基盤の評価条件には、大きく分けてコスト(導入から運用管理、メンテナンスまでを含む)、サービス・レベル(パフォーマンスと可用性)、俊敏性という3 つの基準があります。これらの中で、現在重要になりつつあるのが俊敏性という観点です。変化する顧客、経済のニーズに応え、そのつど最適なIT基盤を維持・運営していくためには、拡張や再構築といった要望に素早く対応できなくてはなりません。俊敏なIT基盤こそが、俊敏な経営を行うための必要条件(=基盤)となってきています。
現在、金融IT システムでは統合の問題が顕在化しています。しかし、現在の一部のバックエンドのみの統合や部署ごと、あるいは地域ごとに行われている従来の“偶発的な”システム統合では、高コストで俊敏性に欠け、拡張性・柔軟性に乏しいという問題点があります。さらに、コンプライアンスやリスク管理などの法規制を速やかに順守可能なIT 基盤の実現ももはや不可避といえます。同じようなデータが各システムに保存されていたり、複数の異なる技術やデータ型式、インタフェース、プロトコルが混在するといった問題を抱え、業務プロセスを可視化し、改善することが難しい場合がほとんどです。
SOAは、こうした問題を解決する方策として登場した考え方であり、このSOAベースのシステム統合基盤として注目されるのがSonic ESBです(図1)。MOM(MessageOriented Middleware)、Webサービス、条件分岐、変換といったシステム統合に必須の機能を備え、すべてのアプリケーションをサービス化し、サービス同士を高信頼性の通信バックボーンで連携することで、コンポジット・アプリケーション(一連のビジネス・プロセス)を速やかに構成、再構成することができます。Sonic ESB は、通信バックボーン上に条件分岐や変換を行う仲介レイヤーを持ち、さらに各サービスをバスに接続し実行する「サービス・コンテナ」をサポートするため、高価なアプリケーション・サーバーなども必要としません。
Sonic ESBにはほかにも多くの長所があります。まず、IT 基盤の運用に俊敏さをもたらします。プロセスは設定レベルで変更できるため、要求変更に素早く対応できます。また、Sonic ESBではサービスの負荷分散が可能な優れた拡張性と、スモール・スタートによる比較的低コストでリスクの少ない段階的な導入が可能です。さらに、Sonic Continuous Availability Architecture(CAA)を用いた自動フェイル・オーバーによるビジネスを停止しない可用性の確保や、集中的な管理を可能にするコンソールを実装しています。これらの長所を生かすことにより、部署や地域ごとに採用している既存のミドルウエアやレガシー・システムなど個別のIT投資も無駄にせずにすべて統合し、IT基盤を構築することが可能になります。

図1 Sonic ESB によるセル・サイド/バイ・サイドの統合例
Sonic ESB の導入により、既存のIT 投資を不良資産化せずに、ファイアウォールを越えて業務プロセスを連携、再構築できる
Apama ATP で実現する競合優位の投資戦略
最近、注目を集めている取引手法の1つに「アルゴリズム・トレーディング」があります。機関投資家が他のトレーダー、マーケット・メーカーに先駆けて大口注文を小口注文に細分化し、一定のアルゴリズムにしたがって投資を自動実行する手法です。アルゴリズムに工夫を凝らすことで、より高度で戦略的な投資を行うことができます。
しかし、従来技術によるアルゴリズム・トレーディングの実践にはいくつかの問題があります。投資戦略アルゴリズムを生成するプラットフォームが、ユーザーによる容易な修正や速やかな検証を許さない、つまり高価な“ブラックボックス”や自社開発では、モノリシックな機能によって自らのビジネスの可能性を制限することになります。また、他社と同じコモデティなブラックボックスでは、自らのスキルを活用する機会が限定されるばかりか、競合優位性が失われてしまいます。
この問題を解決するソリューションが、当社の「Apama ATP(アルゴリズム・トレーディング・プラットフォーム)」です(図2)。Apama ATP はリアルタイムで複数のビジネス・イベントを解析し、ユーザーが設定したシナリオに従って処理を自動的に実行します。すべてのデーター・フローは可視化され、エンドユーザーであってもシナリオ・マネージャ機能によるアルゴリズムの修整・編集が容易となる、“ホワイトボックス”として機能するプラットフォームなのです。自社のスキルや経験、投資戦略を反映した競合優位性の高いアルゴリズム・トレーディング・システムを短期間に導入できることが、Apama ATP の最大のメリットです。
Apama ATP は、Sonic ESB に1 つのサービスとして組み込み、オーダー管理やコンプライアンス・システムなどと有機的に統合することが可能になっています。両者を導入することにより、変化に対して俊敏で強固、しかも競合優位性の高いSOAベースの金融IT 基盤を構築することが可能になります。

図2 Apama ATP の基本構成と機能
Apama はユーザーが自ら迅速な投資シナリオの設計・実装・検証を可能にする。金融市場データやオーダー管理などのデータ・フィードに対して1 万以上のシナリオを設定し、リアルタイムに処理できる